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ripple ring

作詞・C&A 作曲・CHAGE       (’88)

(15:50から)

歌詞はこちら

 

【モチーフ】ワンネス

【テーマ】覚醒

 

この曲は88年の名盤『ENERGY』に収録。CHAGE作曲、作詞がCHAGE&ASKAという異色作だ。

90年代、至る所でCHAGEは語った。「ripple ringを書いて自分は変わった」と。構成にとらわれず自由に書けたという趣旨の発言をしている。

これは私たち聴き手からしても真実だと思う。アルバムを全部持っているコアなファンならわかると思うが、『ENERGY』からCHAGEは”聴ける”ようになった。それ以前のCHAGE曲はあまりにもショボすぎて、とても聴けない。しかしENERGYにはこの曲の他にも『東京Doll』『赤いベッド』など洒落た名曲が並んでいるのである。以後のアルバムでも、CHAGE曲はお荷物ではなくなった。チャゲアスというブランドに幅をもたせる重要な役割を果たしたわけだ(90年代、アルバムを買ってもCHAGE曲は飛ばして聴くというリスナーが多かったのも事実だが・・・)。

この88年の革命を、私は「CHAGEの覚醒」と表現したい。

というのもこの曲の仕上がり方から察するに、やはり神秘的と言っていいような体験だったと私は想像する。歌詞がとてもそれっぽい。

 

たどり着きたいHeaven 求めたいならばドアを開けなさい

というサビが象徴的だろう。

 

ライターの石原信一もこのへんの機微に関心を持って追いかけていて、CHAGEにぶっちゃけインタビューを敢行。「自分ではない、大いなる何者かがおれたちに音楽を書かせている気がする」という発言を引き出している(『けれど空は青 飛鳥涼論』)。

その記念碑的名曲に、詞でASKAを参加させたのは英断だ。神秘的なムードを増幅させることに成功している。

 

 

 

今回は歌詞の解釈は最低限にして、覚醒という現象を解説してみたい。歌詞自体に難解な部分はないからだ。言わんとすることの背景さえ了解できれば、この曲を理解することは難しくない。

覚醒というのは曖昧な表現だが、精神的な至高体験とここでは定義しよう。仏教で言えば悟り、見性。道教で言えば真人。朱子学では守一。などなど。色々な呼び名でその現象は呼ばれてきた。歴史的、文学的、文化人類学的な現象とも言える。要するに何かと一言で言えば

本当に大切なものが何か、わかる

こと。それは幻覚などの強い精神的衝撃を伴って経験する。ASKAがマリアを幻視したのもそれだと思う。

 

この曲の中でも「本当に大切なものが何か」歌われている。

とてもわかるよ LOVE&PEACE だけど今はキス 愛し合うことさ 近いところから

 

これは『君が愛を語れ』の項に書いたが、遠大な人類愛よりも、近くの愛する人を守れというASKAの世界観だ。トランプのアンチ・グローバリズム政策にも通じるものがある。

 

 

覚醒した人には特徴がある。列挙してみよう。

・虚飾を嫌い、自然体=いつかナチュラリー

・人の感情が読める(思考は読めない)=感じたいのはFeeling

・慈悲心があり、しかもそれをためらうことなく発露している=海の色で 愛を溜めて

・未来が何となく読める→ジャーナリストでやたら先行きを当てる人とか

・自分にエネルギーが満ちているので、そばにあるものの生命力を賦活できる→畑の作物がやけに実ったり、人の心身の不調が治ったり。『奇跡体験アンビリーバボー』で白血病の少女がチャゲアスに会って病気が治った、という話もあった。

・ものごとの構造が見え、立体的に認識できる→権力の上下関係に敏感で、束縛を嫌う

・人生を楽しもうとする

 

ripple ringとは水面に小石を落とした時にできる波紋のこと。波紋が広がっていくように、人の精神が同調していく現象をスピリチュアルなどではワンネス(oneness)と言う。

人はメロディ 寄せてハーモニー つながる心

に列挙した現象もワンネスがあるから起きる。世界に同調しているから未来が見えたり、感情が読めたり、人を癒したりできるのである。CHAGEやASKAはそんなワンネスを身をもって経験しているからこそ、このような曲になるのだ。

 

 

さて、曲の解説は以上。私がこんな与太話を書く理由を、最後に記しておこう。

2017年に入って、私の友人たちが続々と覚醒していることが判明したのだ。年明け早々から複数人のカミングアウトを受けた。ひとりは、私に向かって手帳に図示しながら、延々と社会の構造を説明してくれた笑

21世紀に覚醒者が続出する、とは以前から言われてきたことだ。古くは昭和初期から、大本教を中心として神道系の教団が「ミロクの世」が近いと予言してきた。それを現代のスピリチュアル畑の人たちが2012年前後がミロクの世だとして騒いでいた。ASKAも2012年説を信じていたフシがある。それを私は相手にしていなかったのだが、もしかしたら本当かもしれないと、2017年になって感じた。

この曲で「地軸がひっくり返る」みたいな歌詞があるけど、それはスピリチュアリストたちが喧伝していた2012年ポールシフト説だ。ポールシフト説のポイントは、人類の2/3が死滅するなどとカタストロフを煽るだけではなく、地球の危機的状況を生き残るのは覚醒者だけ、という選民思想の亜種ということ。ASKAは環境問題にからめて「この時代を一緒に乗り越えていこう」とよく言っていたが、そのような含みがあったと私には思われる。まぁ私はそういう、2000年代にしばしば見られたASKAのスピリチュアルかぶれがイヤだったわけだが。

 

しかし本当にミロクの世が来たのなら、このような与太話が誰か一人にでも役に立つかもしれない、と思い恥ずかしながらも筆を取った次第である。気が触れたか!!などの非難は甘んじて受ける。

 

酔狂をもう少しだけ続けよう。

その他の覚醒者の意外な特性としては

・世直し願望がある=現代日本に憤っている

・アメリカの企業や政治に関心を払う=日本、自分への影響を感じている

・トランプ支持

・iPhoneなどアップルユーザーである

・ジャンクフードもいとわない

など。

これらは私が人々を観察して得た認識。

 

そして、覚醒したからといって失敗やトラブルがなくなるわけではない。あまり悩まなくなるだけ。

 

 

(2017.1.14)

 

 

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