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コンポーザーASKAの遥かなる可能性

2000年以降、名作を残せなかったASKAだが、実は特筆すべき試みがあった。それはインスト曲だ。
ご記憶の通り90年代のシングル(縦長の)には2曲目に「カップリング」、3曲目に「カラオケ」が入っていた。チャゲアスもご多分に漏れず、1曲目に表題曲(ASKA作)、2曲目にCHAGE曲、3曲目にカラオケだった(私はカラオケだけを録音したテープを愛聴していたこともある。CHAGEのハモが入っていて、ASKAの声なしで楽しめるのだ)。
90年代後半以降、世の中には「マキシシングル」というものが登場して、縦長のシングルは消え去り、同時に「カラオケ」も消え失せた。チャゲアスも99年の「この愛のために」が最後の縦長シングルで、2000年の「good time」からはマキシシングルになった。
このgood timeにくだんのインスト曲が入っているのである。これはカラオケとは違って、全くの別どり。表題曲を元にしたインストだが、曲の時間も長く、これ一曲で完璧に楽しめる。最近奇特な人がこの「good life」をアップしたので聞くことができる。

その後のシングル「C-46」「心に花の咲く方へ」にもインスト曲が入っている。ASKAのCDは愚かにも販売禁止の措置が執られているので、今となってはいずれも入手困難だ。そしてこの三曲すべてがトランス風で超のつく名作なのであった。
ASKAは意外と音楽マニアで守備範囲が広く、映画のサントラ盤をこよなく愛するという。上記三曲いずれも映画のBGMみたいで、流していると想像力が膨らんでくる。実際私も学生時代に演劇を作っていたことがあって、「レット・ミー・テイク・ユー」と題した一作では「good life」と「心に花の咲く方へ」をクライマックスのところで使った。ちなみに最初と最後に流したテーマ曲は「THE RIVER」(「One Voice」収録の英語バージョン)で、劇のタイトルからこの曲を連想できたあなたは立派なマニア。中間では「I’m busy」を使った。好評だった。
流行歌手チャゲアスは様々なドラマや映画に使われた。「振り返れば奴がいる」は有名だけど、YAH YAH YAHのエネルギーが強すぎてドラマにはまったく合っていなかった。タイアップといえばなんといっても「101回目のプロポーズ」。SAY YESのドラマへのはまり具合は尋常ではない。私もあまたの映画やドラマをみたが、こんなにはまっているのは他に「2001年宇宙の旅」くらいしか思い浮かばない。SAY YESが300万枚近いヒットに至ったのはドラマとの相乗効果だ。なおチャゲアスでもっとも売れたCDは、アルバムではなくシングルSAY YESである。13週連続1位を記録し、91年というJ-POP群雄割拠の時代に3ヶ月近く1位に居座り続けたのだから、途方もない。

 

武田鉄也と浅野温子の気迫みなぎる熱演を見よ。画面からもステレオからも、時代を創造するエネルギーが溢れているかのように、私は感じる。このドラマは神がASKAに与えた壮大なお膳立てだと言えよう。時代を全うする芸術家は、これくらいのスケールを発揮するのだ・・・ 

余談だが私は野島伸司のドラマを愛している。タブーを犯しまくるショッキングなプロットと、これ以上はないと思わせる音楽の合わせ方。まさに針を振り切った天才だ。チャゲアス&野島伸司の「101回目」はやはり特別なドラマである(映画の「ヒーローインタビュー」はひどかったけど)。

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